「複言語(主義)」と「多言語(主義)」は違うのですか?

「複言語」も「多言語」もことばの数が多いことを表すという点は同じですが、「複言語」(plurilingual)は個々人のことばの状態に、「多言語」(multilingual)では社会全体のことばの状態に焦点が当てられています。 「多言語主義」というのは、複数の言語が社会で併存している状態を肯定的に捉える考え方です。例えば、学校の中で多数の言語の授業が行われていたり、駅などの標識が数か国語で書いてあったり、国連会議で多くの言語の同時通訳が行われているような状態が「多言語」の状態です。 「複言語」の「複」は数が多いことだけではなく、「複合」や「複雑」といったさまざまな意味を含んでいます。 (「複言語」の意味は、「「複言語・複文化」とは何ですか?」をご参照ください。)